お茶の鈴木園(石川 久 さん)
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お茶の鈴木園
住所:古河市中央町1-1-6 電話:0280-22-5523 FAX:0280-22-6606
営業時間:9:00 〜 19:00 定休日:毎週月曜日
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【商売について簡単に教えてください。(お店の概要 現在までの経緯 主な取扱商品など)】
独自のブレンドをしたお茶を売っているお茶屋です。
静岡県内の三~四ヶ所の産地のお茶をブレンド(茶業界では合組と云う)しています。
ブレンドは、どちらかというとコーヒーの方がよく聞く言葉かもしれませんが、お茶(日本茶)にもブレンドはあります。
お茶をブレンドする理由は、「鈴木園の味をお客様に提供し続ける事」にこだわりがあるからです。
お茶というものは自然の産物なので、毎年その出来具合に良し悪しのばらつきがどうしても出てしまいます。それをブレンドする事により常に安定した味でお客様に提供できる様にしているのです。いくらお茶が自然の産物だとはいえ、その出来具合によって味が左右され、「去年は美味しかったのに今年はまずかった」と言われるのは嫌ですし、鈴木園の味として守っていきたいものですから。
【ご商売へのこだわりや工夫は何ですか?(または経営理念など)】
多くの人に手軽に美味しいお茶を楽しんでもらいたいという事です。
例えば、とても良いお茶が手に入っても(それこそ茶業界の人間だから)、美味しく入れる技術がないとお茶を楽しめないような場合もあります。もちろんそのような高価なお茶を楽しむスタイルもいいのですが、私達としては日常的にお茶を楽しんでもらいたい。「ちょっとお茶にしようか」という時に、手軽に美味しさを楽しんでもらいたい。そういう想いがあるのです。「誰でも簡単に」というか…。表現が難しいのですが。でもそのような(先代から受け継いだ)コンセプトを一つ持っているので、深蒸し主体の独自ブレンドでお茶を作るのが妥当という考えに達し、今に至っています。
ブレンドも、「にがみ」「しぶみ」「甘み」等をバランス良く味を引き出す様に心がけています。実はお茶同士にも相性が有り、ただ混ぜただけでは美味くなってくれません。産地によって必ず、香りがいい、苦みがいい、甘みがいい、などがあるので、お互いのお茶の相乗効果によって、味の質が上がるのを目指しているのです。これが鈴木園のノウハウであり、鈴木園の味なのです。
また、お茶は嗜好品でもありますし、10人いれば10人が美味しいと言ってくれるお茶はないと思います。なので半数の人に美味しいと言われたら、最高!? と考えています。もちろん10人全員が美味しいと感じてくれるお茶を目指していますが。お茶の味は、一緒に食べるお茶菓子などによっても変わるでしょうし、「自分はお茶わかんないから」と言われるお客様がいらっしゃいますが、お茶の味も、そんなに難しく考える事はなく単純に呑んで美味いかまずいかを感じて楽しんでもらえればいいと思います。
ちなみに「苦み」が美味しいと感じるのは日本人くらいで、お茶の苦みは甘みと紙一重で飲んだ後、甘みに変わってきます(価格に関係なく良いお茶は)。最近いろんな品種があり特徴も様々、口に含んだ瞬間の味で判断せずに、飲んだ後の余韻(後味)がいいものが美味しい(絶対に美味い)お茶と私は考えています。もちろん、とにかく渋い(お好みで) のもお茶です。
当店のお茶は、深蒸し(蒸気を沢山あてて蒸す)系のお茶なので、お茶の成分が溶け出しやすくなり、普通に淹れても色が濃くなる傾向にあります。お店で飲んでくださったお客様は、お店で出したお茶の色を覚えていただいて、家で淹れる時も同じに色を出せれば、店での味と同じ様に美味しく楽しんでいただけます。
【ご商売の魅力とは何ですか?(ご商売に対しての喜び、魅力、誇りなど)】
月並みですが、商売を通していろんな人とお話ができる事です。そして商品(お茶)は自分でブレンドしたお茶なので、その味をほめられる事が一番うれしいですね。
特に、「お宅のお茶はいつも同じ味だから」と言葉を頂戴したときは最高に嬉しく思いました。最初にお伝えした通り、いつも同じ味(クオリティ)を楽しんでもらいたいというスタンスで商品を提供していますので。そしてその時は「お客様に信用をいただいている」という言葉につきます。
【夢や展望をお聞かせください。(将来やってみたい事やご商売に対しての夢など)】
多くの人が 毎日お茶を呑みお米を食べる という日常茶飯事「日本人としての家庭(生活)」というスタイルを過ごしてもらえればいいなと思っています。今では失われつつある?そういう生活スタイルを《日本茶飯事 お茶屋鈴木園》 という商売、仕事を通してして発信していけたらと考えています。
近年、お茶が飲まれている家庭が減って来ている傾向にあります。お茶屋としては残念に感じるところもあるのですが、それでも意外に?急須、湯呑茶碗が売れているのです。店の軒先(通り沿い)に急須等の商品を並べているのですが、買っていってくれるお客様が結構いらっしゃいます。(危機感を持っていないわけではないのですが)そう考えると、お茶屋もそれほど悲観する事もないのかな?とも考えます。揺るがぬコンセプトを持ち、お客様に鈴木園が信用していただける事を目指して商売をしているので、「ウチでやれるサービスでいこう!」と、そう思っています。
【おすすめの商品やサービスについて教えて下さい】
もちろん「どれでもオススメ!」です。鈴木園オリジナルブレンドをお楽しみ下さい。
配達、地方発送も承りますので まずはお気軽にお電話下さい。
100g 1050円 特むし玉の露
当店を代表する商品の一つです。
苦味、渋み、甘みのバランスが大変よく一押し商品です。
100g 525円 鈴木園
10年前から桃まつりの会場で詰め放題(近年は店頭実施)でおなじみの。
試飲をされたお客様に エッ、そんなに安いの とビックリされます。
200g 1575円 桃むすめ
強火で煎り、香ばしさがうりです。
本物の桃娘のように売れっ子になればいいなぁ!
【趣味は何ですか?(商売以外で大切にしている事はなんですか? 休日はどう過ごしていますか?)】
ゴルフです。仕事がら休みが仲間と合わず、このところなかなか行けてませんが、時々楽しんでいます。
腕前は内緒です(笑)ちなみに練習はキライです。(腕前バレちゃうかな?)
あとは、意外に草花とか育てるのも好きかな。
今回は古河に昔からあるお店の一つ、鈴木園さん。知っとこネットのお店のページにもある「屋根付き茶がめ」の看板が目印のお店で、昔から古河に住んでいる人には、この屋根付き茶がめ看板は馴染みのあるもの。(この看板に馴染みを感じる人はそれなりの年齢だと思います)
インタビューもお仕事の時間中に応じてくださったので、お茶を買いにお客様がご来店されたときは、なんとも和やかな雰囲気でした。
今回で4件目になるお茶屋さんのインタビューですが、改めて同じお茶屋さんでも考え方やスタンスが違うのだなと痛感いたしました。それは扱っているお茶の産地であったり、製造法であったりといろいろ。やはり商売としてやられているので違って当たり前でもあるのです。
そしてそれぞれのお茶屋さんごとにいろいろな部分で違いはあれど、反対に同じ部分もあります。それは「お茶を楽しんでほしいと願う気持ち」。一言にお茶と言っても多くの種類があり、その中に「日本茶」というものがあります。日本茶つまり日本ならではの、日本の、日本スタイルの、というものです。インタビューの度に感じさせられる「変化」は、お茶業界にも及んでいました。
普段の生活の中で、ちょっと休む時に「お茶にしようか」という言葉がある様に、お茶は日本人の生活に密着していました。一休みするというゆとりを作り、日本人独自の生活スタイルを築いてきたものでした。石川さんは言いました。お茶は飲むだけではなく、急須に入れるところから、お茶を飲む、楽しむ時間の始まりから全てが「お茶」と考えていると。そこから生まれるコミュニケーションがあります。小さな一休みからまた頑張れる気持ちも生まれます。それは本来、日本人が持っていたリズムだったと思います。
また、お茶の世界に影響を与えているものの一つがペットボトル。面白い(皮肉)な事に、ペットボトルのお茶は売れています。コンビニなどの飲み物売り場でそれなりの場所を確保している飲み物の1ジャンルとなっています。やはり多くの人はお茶が好きだったのです。それはペットボトルに入れて販売し、売れた事で証明されました。しかしあまりにも簡単に飲める為、急須で入れて飲むという本来のスタイルが少なくなってしまいました。ペットボトルのお茶の全てが悪いわけではありませんが、石川さんの述べられた「手軽に」というものを通り越して「簡単に」お茶が飲める様になりました。しかしそれは「飲める」であって「楽しめる」とは違うのではないでしょうか?
日本には「日常茶飯事」という言葉があるくらい、お茶は日々の生活に当たり前の存在であったのに、それも変わりつつあります。パンやコーヒーが悪いわけではありませんが、日本人本来の、お米を食べてみそ汁飲んでおしんこ食べてという食文化は、長いスパンで人間性に関わり、良い影響をおよぼします。変化やその変化に順応していく事も必要ですが、変わらず続けていく事も必要です。「古いものを知っているから新しいものを知る事ができる」と、石川さんは言いました。現代とお茶の関係、それは温故知新なのです。
そして、古河のお茶屋さんが一丸となって、お茶のすばらしさを伝えるイベントが今年も行われます。
お茶つみ体験から始まり、お茶の魅力を味わって、そして手で触れて楽しむ事ができます。今年でそれも10回目を迎え、ファンも増えて来ています。ぜひご参加下さい。
詳しくはこちらをご覧下さい。
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【知っとこネット加盟のお茶屋さんインタビュー】
以前、2件の知っとこネット古河加盟のお茶屋さんがインタビューに応じてくださいましたので、まだ読まれていない方がいらっしゃいましたら、お楽しみ下さい。(下記文字にリンクを張りました)
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