雅沼庵 茶華道教室 (沼田 雪有 さん)
▶︎インタビュートップページに戻る ▶︎知っとこネット古河トップページに戻る
雅沼庵 茶華道教室 (沼田 雪有 さん)
住所:古河市東二丁目20-47 電話:0280-32-0993 FAX:0280-32-0993
自宅稽古:【平日】木・金 15:00 ~ 21:00 土 10:00 ~ 19:00
定休日:上記以外
お教室について簡単に教えてください
日本の伝統文化である煎茶道の
普及活動をしています。
煎茶道東阿部流の茶道教室(雅沼庵)です。
煎茶道東阿部流のホームページはこちら
▼
http://www.higashiaberyu.or.jp/
<茶道を始めるきっかけについて>
遠洋航海が始まった頃、海上自衛官になった私は、遠洋航海先のアメリカに行った時に、日本からの土産としてお茶を持って行きましたが、お茶の淹れ方が分からないまま適当に入れたところ、それはとても渋いお茶となり、不本意ながら「不味いものの伝道師」となってしまいました。
日本に帰り、同級生の家に遊びに行った時、そのお母さんが淹れてくれたお茶に「こんな美味しいお茶があるのか!」と驚ろかされました。
その美味しさに心を大きく動かされた私は、「美味しいお茶というものは最高のコミュニケーションツールなのだ」という事を強く実感し、これをきっかけにお茶の世界に足を踏み入れ、気がついたら指導者になる道へと進みました。
<茶道教室の内容について>
煎茶(玉露、煎茶、番茶、焙茶、その他)を美味しく淹れる。味わう。
それに伴う礼儀作法を、煎茶道東阿部流の流儀を通し、煎茶愛好者の仲間作り。
そのための場所の提供をしています。
そして、次世代に伝承するための指導者の育成も行っています。
お教室へのこだわりや工夫は何ですか?
習う方の希望、目的、時間に合わせた指導をしています。
通常は座しての稽古ですが、座れない方のため立礼(テーブルと椅子を使用)の稽古もしています。
<稽古日を次の様に設けています>
(自宅)
木曜日:月3回 午後1時30分 ~ 午後10時
金曜日:月3回 午後1時30分 ~ 午後10時
※その他、相談に応じ不定期の稽古もしています。
エクセル(カルチャーセンター)
水曜日:月3回 午前10時20分~12時20分
会 場:水戸駅ビル エクセルみなみ6F
住 所:水戸市宮町1-1-1
電 話:029-306-8511
お教室の魅力とはなんですか?
心を込めて淹れたお茶により、心が通じ合うことです。
お茶を媒体として、人間関係を作り上げていける。
これは、他人や相手を理解するための媒体であり、そのきっかけとなります。
また、お茶会を通して(お茶席を持つ側として)準備の段階で、どの道具を使おうか、どんな設えにしようか、大いに悩むところではありますが、その分楽しさも倍増していきます。
そして、指導者はもちろん、習う側にとっても、日頃稽古をしていた作法を実践すること(お茶会などの場所)で、次の稽古への反省だけでなく、励みにもなります。
お茶会におけるお客様とのお話も、楽しみのひとつです。
同業の先生方との会話、昔からの友人や知人、久しく顔を合わせていなかったお弟子さんとの再会も、お茶会を通してのこと。
それらも魅力と感じています。
煎茶は、文人たちが愛し育ててきた文化です。
形式にこだわることなく、自由に楽しむことが出来るのですが、玉露、煎茶、番茶などそれぞれに適した扱い方や、器を用いるなどを知ることは、日常のお茶の味も美味しく、楽しくなるものと思います。更に、煎茶道の習得により、日常とは異なった煎茶の世界が楽しめます。
おすすめの活動や行事などについて教えてください。
茨城県茶の湯ボランティア拙誠(せっせい)会員として好文亭にて呈茶席を開催しています。
(今年(2016年)は9月4日(日)です)
「茶育」の一環として、「古河子ども煎茶教室」を開催しています。
7月9日より既に始まっており、発表会を含む全13回で構成された教室です。幼稚園児(年長)~中学3年生までが対象で、子供の世代からお茶の世界を知ってもらおうと企画しました。
お茶会が各地で開催されていますが、お稽古をされていない方も是非、お客様としてお茶席に参加をして、今までにない体験をしてください。
新しい自分発見が出来るでしょう。
茶道は和の文化の集大成です。
和室には畳
床の間には、掛け軸(書・文人画)、
茶花、盛り物、香飾り
茶道具には、焼き物、彫金、鍛金、
木彫、竹工芸 等
これらの道具を飾り茶席を設え、
そしてお手前は着物でおもてなしをします。
こういうものにご興味のある方は、
是非、お茶会にお出かけ下さい。
<今年(2016年)のお茶会のご案内>
・9月4日(日)偕楽園 好文亭(水戸市)
・10月14(金)古河地区合同文化祭(古河市 古河体育館)
・10月28日(金)茨城県芸術祭茶会(茨城県民文化センター)
・11月3日(文化の日)古河市茶道連盟 秋の合同茶会(古河市 東公民館)
夢や展望をおきかせください。
お茶の世界に興味を持ち、理解してくれる方、習いに来てくれる方、そして、指導者が増えることを願っています。更に、煎茶の稽古を始めて、現在70代、80代と高齢になり、長年親しんできた煎茶の稽古も、通常では出来なくなる方もおりますので、これからは高齢者の方や体の不自由な方にも、生涯を通して煎茶の世界を楽しんでもらうための「集いの場」の提供をと考えております。
そして、老若男女の煎茶愛好者と地域の行事に参加し、楽しみながら多方面の方と、地域を盛り上げるための協力が出来たらと思っています。
趣味は何ですか?
剣道を高校時代から始め、4段まで取りました。
七宝焼(しっぽうやき)のアクセサリー作り、刻字(こくじ)など多趣味です。
【編集後記】
今回のインタビューは 雅沼庵 茶華道教室 さん。
「お茶」という習い事において、教える側、先生としてのお仕事をされている方です。
取材に伺うと、着物をお召しになった先生が、教室となる茶室で迎えてくださいました。
男性の着物姿というものを普段あまり目にしないせいか、とても新鮮です。
そんな、私にとって非日常的な場、雰囲気の中でのインタビューだったので、「緊張するかな?」とも思っていたのですが、とても気さくなお人柄もあって、お話はどんどん弾み、そして進んでいきました。
先生は「楽しくなければ人生じゃない」「人生を楽しめ」と、インタビューの中でおっしゃっていました。
そのためにいろいろな茶会を企画したとの事です。「月見の茶会」「太古の蓮を愛でる茶会」「桃まつり茶会」新茶まつりの「百席茶会」そして、他ではやらないような「ハイキングお茶会」と称し、様々な場所に出向き、そこでお茶会を開きました。
時には風が強く、「敷物が風でめくれちゃうから抑えて」など言いながらもお茶を楽しんだ事など、今までの経緯をお話されている時も、実に楽しそうでした。
一方、取材に来てくれたのだからと、お茶を淹れてくださったのですが、恥ずかしながら、私にとって始めての世界でした。右も左もわからなく、少しあたふたしながら楽しませて頂きました。
その味、漂う香り。
「お茶を楽しむとはこういうことか」と、言葉いらずして伝わるその感覚。
細やかで丁寧な手順で淹れたお茶だからこそ、味わえる世界。五感に強く響くそれは、私の心を大きく動かしました。
幾ばくかの緊張した空気は漂えど、大きく心動かされるのですから、そこには自然と笑顔が生まれます。
これぞまさしく一杯のお茶がなせる技なのでしょう。
今回のインタビューでは、「喉を潤すだけのお茶」でなく「心を潤すお茶」の大切さを、更に忘れていた大事なものを、気づかされた様な気がしてなりませんでした。
▶︎インタビュートップページに戻る ▶︎知っとこネット古河トップページに戻る