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2010.08.16

『古河英語カルタ』 by もも子 [クチコミ情報]

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“かるた”といっても、「小倉百人一首」、「いろはかるた」、「郷土かるた」等いろいろありますが、何と、古河東ロータリークラブさんは、郷土カルタの英語版として『古河英語カルタ』を作成されました。

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今回このような素晴らしい『カルタ』がどのようにして出来上がったのかを、古河東ロータリークラブ古河英語カルタ作成委員会委員長のトミー植松さんにお話をお聞きしました。

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『作成の経緯についてお聞かせください』
一昨年(2008年)、古河東ロータリークラブの文化面の活動の一端として、従来の「許我(こが)かるた」を英語にしたらどうだろうという提案があり、数名で有識者研究会が作られました。その発案者は、前同上クラブの会長山崎清司さん(現第2820地区ガバナー)で、古河市合併後に「古河カルタ会」が中断しており、旧総和町と旧三和町を加えた新カルタが小学校の英語教育に導入されたのを機に、「新古河カルタを英語で作ってみたい」というのがはじまりでした。
その後、NHKの英語海外放送Radio Japanで、数年間「日本文化」を担当し、日本の冠婚葬祭、義理人情、大和魂、武士道、日本の英雄、武道、華道、茶道、三代将軍、明治時代の文豪、などを解説してきた私(トミー植松さん)を中心に、カルタに扱われた事・物の検証、また、新しく古河市に合併した旧総和町、旧三和町からの名所を選定、写真家の鈴木路雄さん(同クラブ会員)が写真に収め、これをもとに旧古河カルタの絵を描かれていた荻野博先生に6枚を描き足して頂き、合わせて英語の26文字の通り、26か所を再選定しました。

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『作成にあたってご苦労された点をお聞かせください』
小学生に人気のあった従来の古河かるたも、決してやさしくはないです。「古河公方」がどんなものか、「静御前」がどんな人物かを知らない子供達に、彼らが知っている英語の単語で言い表すのは至難の業です。英文として外国人が初めて読んだり、聞いたりしても解るのは最初に作った中学生用カルタです。
しかし、中学校の校長会で試作をお見せして説明をしたり、先生方へのアンケートの結果、英語をもう少し易しくとの要望が出ました。それではいっその事、小学生高学年用と低学年用の2種類を作ってみたらと、単語、熟語だけで、描き変えたのが、今回印刷、制作しました小学生用『古河英語カルタ』です。
この間、古河歴史博物館の元館長の鷲尾政市さんからは膨大な資料を頂いたり、元古河第3高等学校の校長生井善秋さん(同クラブ会員)及び弁護士の佐谷道浩さん(同クラブ会員)には絶大なご協力を頂きました。

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『現在どのように使われていますか』
只今、古河市内の9つの中学校と23の小学校にクラブ委員が直接配布中です。
ただ、印刷前に手作りで仕上げた試作品を使って、三和第3中学校と下大野小学校で英語の授業の中で行った「カルタ」取りのゲームでは、外国人教員に読み札を読んでもらって、生徒たちは喜んでゲームとして楽しんでいました。
加えて、「お手つきをした時には、罰則で、1回分は両手を頭に上げて待ちなさい」等の英語の指示にも全員が従っているのを見て、英語そのものに抵抗なく、馴染んでいる風景には目から鱗でした。


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『今後の展望についてお聞かせください』
ご存知の通り、ロータリークラブは営利団体ではないので、増版して発売する事はしませんが、中学生用に原稿は既に出来ていて、もう少し日本語の原文に近い英語表現にした英語カルタを印刷し、「ワンレベル アップしたカルタを利用して頂きたい」と考えています。その為には、来年度の予算を計上し、中学生には勿論、小学校の6年生にも一段階上の英語にチャレンジして貰いたいという希望を持っています。

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古河英語カルタ作成準備委員会の段階から、トミー植松さんを中心に、古河東ロータリークラブ会員、古河市関係、学校関係、ボランティアガイドさん等、多くの皆さんの協力を得ながら作り上げた『古河英語カルタ』は、これからの時代を担う子ども達にとっても、またその子ども達を見守る地域・学校・家庭を含めた周囲の大人達にも、根っこの部分にある“郷土愛”というものを自然の形で気付かせてくれるような気がします。
更に、「古河市の歴史や名所に親しみながら英語を学んで欲しい」という、作り手の深い思いが込められているとても素晴らしい資料であり財産であるようにも思いました。

尚、現在のところ、数十か所への贈呈はほぼ完了しましたが、他県からの問い合わせが殺到しており、これに呼応して、同クラブでは重版を企画し、1部を原価の千円で発売することも検討中だそうです。

また、商業目的でないこのような事業には、時として大きな反応と成果を生む事が出来そうです。
その一つとして、「古河国際交流会主催の中学生対象のオーストラリアへの研修旅行には、是非古河からのお土産として、この『古河英語カルタ』を持参したい」という希望が出てきて、海外配布の第1号になり、続いての企画で中国への研修旅行が予定されており、「この時にも是非お土産にしたい」という話があるそうです。
特に英語圏では、この『古河英語カルタ』によって、地元の子ども達とのコミュニケーションが図れる絶好のアイテムになることでしょう。

今後、この事業がどのように展開されていくのか、とても楽しみにしています。
近い将来、「古河英語カルタ大会」が開催されるのも、夢ではないかもしれませんね!!


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